イタリア子連れ放浪記:子育て
2024-02-07T16:21:22+09:00
kotaro_koyama
主夫と生活、ゴルフのこと。
Excite Blog
息子の重み
http://ariak.exblog.jp/29853336/
2024-02-07T03:09:00+09:00
2024-02-07T16:20:53+09:00
2024-02-07T03:09:23+09:00
kotaro_koyama
子育て
取り戻しかけているみたい。
少しずつ、
少しずつ。
人間って、
子育てに長い年月を掛ける特殊な生き物で、
だから、子離れにもそれなりの時間が必要なのかなあ…
胸に感じるこの重み、久しぶりです。
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息子の生息地
http://ariak.exblog.jp/29847609/
2024-02-04T17:02:00+09:00
2024-02-07T16:21:22+09:00
2024-02-04T17:02:26+09:00
kotaro_koyama
子育て
親友マルコ、そしてもう一人ちょっと年上の男性と、計三人での共同生活らしいです。
「らしい」
そう、僕自身はまだ見に行ったことないし、住所すら知らないのです。
ま、そのうち、冷やかしに、お邪魔してみようと思うけれど…
修繕されたばかりと言うだけあって、
若者が住む安アパートにしては、小綺麗で、良さそうじゃない。
照明が、場違いな感じに、妙にお洒落だし。
親元を離れての暮らし、楽しいんだろうなあ。
なるべく規則正しい生活をしなさいよ…
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息子、家出
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2024-01-14T00:16:00+09:00
2024-01-14T07:43:32+09:00
2024-01-14T00:16:52+09:00
kotaro_koyama
子育て
失う、という意味で、
それは満更嘘でも逆夢でもなかったのかもしれません。
「行ってきます」
それだけを言って、彼は家を出て行きました。
息子には息子なりの考えがあるらしく、
僕には僕なりの理屈があって、
父子、喧嘩をしている訳ではないのだけれど、
両者、巧く噛み合わず。
と言うより、
会話下手な男二人の、意思の不疎通でしょうか。
家を出て行き、
何処かにアパートを借りて住み始めたらしいのです。
そして、電話もメッセージも交わさないまま一週間が経った頃、
「パパ、今まで何も言わなくてごめん。もう少し落ち着いて、時間がある時、改めて連絡するね。僕たちの関係や、なぜ僕が家を出たか、を説明するから。それまで待っていて」
文章はイタリア語でしたから、
僕もイタリア語で応えました。
Va bene, quando vuoi. Io sono sempre qui
分かった。お前の好きな時に。いつでも僕はここにいるから
その言葉のやり取りで、若干、僕の心が、僕たちの関係が氷解したと感じたのでしょうか、
昨夜、仲良しレティツィアと一緒のセルフィーを送ってきました。何事もなかったかのように。
「パパによろしくって!」
久しぶりに見る息子の顔でした。
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光陰は矢の如く
http://ariak.exblog.jp/29763087/
2023-12-07T18:37:00+09:00
2023-12-07T18:37:23+09:00
2023-12-07T18:37:23+09:00
kotaro_koyama
子育て
1ヶ月が過ぎて、
初めての給料を貰って、
それなりに嬉しいのであろう。
少しだけ独り立ちをした気持ちになっているのかもしれない。
友達の家を泊まり歩いて、家には殆ど帰って来ない。
でも、1日をどう過ごしているか、その暮らしぶり、まあだいたいは想像がつく。働く他に、何をしているのか…
もうすぐ20歳の誕生日。
本人はもうすっかり成人したつもりでいるみたいだから、それは、毎年の、一つの記念日でしかないんだろうけれども、
昭和世代の親にとっては、20という数字、やっぱり一つの大きな区切りなわけで、色々考えさせられることが多いのであります。
一番の心配は、
「気がついたら30歳を過ぎてました。さてボク、どうしよう」
なんていう事になって欲しく無いってことかな。
誕生日、クリスマス、正月、春、夏、秋、冬。
「人生に遅すぎることはない」とは言うけれど…
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親離れ、子離れ、まもなく巡航高度
http://ariak.exblog.jp/29745216/
2023-11-15T13:31:00+09:00
2023-11-15T18:33:55+09:00
2023-11-15T13:31:25+09:00
kotaro_koyama
子育て
イタリアを発つ前、Rikiはそんなことを呟いていました。
そう、生まれて此の方、大事に大事に甘やかされて育って来たのです、我が末息子、19歳。
朝、いつだって、何時に起きたって、オレンジやらキウイやらが綺麗に剥かれて、お皿の上に。
料理も、敢えて教えたこともありません。Rikiが今まで作ったことがあるものと言えば、目玉焼き、オムレツ、トマトパスタ…
洗濯機、回したことあるのかな?スイッチをどう押すのか知らないかも。
1ヶ月も離れ離れに、置き去りにするのは初めての経験で、後ろ髪引かれる思いで一杯だったけれど、
でも、いざ離れてしまえば、もう何もできない訳で、心配しても仕方ない訳で。
生きているかな… 日が経つ毎に、想いを馳せる頻度も減って来た…
そんなところへ、ポンと写真を送って来ました。
「人生初の、豚肉のステーキ作ったよ」
醤油と砂糖で、甘じょっぱく仕上げたそうで。
良く作ってあげる、お前が好きなあの味を目指したんだろうな。みりん、使った?
怪しい付け合わせ… そ、それはジャガイモか?
愛しの彼女にも振る舞ったみたい。
お口に合ったかな?
ま、二人で居られるなら何だって良いか。
親は無くとも子は育つ。
日本滞在、延長してもいいな…
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初めてのアルバイト
http://ariak.exblog.jp/29730384/
2023-10-26T16:42:00+09:00
2023-10-27T02:48:19+09:00
2023-10-26T16:42:08+09:00
kotaro_koyama
子育て
特にやりたいことも見つからず、大学にも興味目的を失い…
そんな中、
今週、生まれて初めてのアルバイトを始めました。コールセンターの仕事です。
「国境なき医師団」
ノーベル平和賞も受賞したNGOですね。こちらイタリアでも活動しています。よく、スーパーマーケットの店先などで募金を求める姿を見かけます。そのような場所で署名をしてくれた人に電話を掛けて、募金をお願いするのだそうです。
(コールセンターなんて)って心の中で、一瞬、ちょっと見下したのは事実ですが、
ただの物売りともちょっと違うし… 電話しては断られて… 嫌な思いもして… まあ良い経験になるのかな。
第一、お父さん。あなた自身、そんな仕事をしたことありますか?
…… あ、あるな。サラリーマン時代に。嫌いだったなあ、電話セールスの仕事…
さて、息子は長続きするでしょうか。
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大学をやめたいと言った息子への答え
http://ariak.exblog.jp/29568312/
2023-05-08T16:04:00+09:00
2023-05-08T16:20:19+09:00
2023-05-08T16:04:29+09:00
kotaro_koyama
子育て
「で、その後、どうしたの?」って思っていらっしゃる方も居られるかもしれません… ので記しておきます。
妻、そして娘、またその彼氏にも相談した末、僕が出した答えは、
「大学をやめてもよい。ただし、この第一学年は修了すること。もちろんただ通うだけではなく、残っている試験をすべて受けて合格すること」
「その後は、お前の自由にするが良い。ただし、より自立した生活を送ることになる。もちろん新たな進路を探す手助けは惜しまない」
でした。
「やめても良いのに、なんで試験を受けなきゃいけないのさ?」ってお前は思うかもしれない… その理由はね、と付け加えました。
「責任とけじめ」- 大学進学を選んだのは他でもないお前自身である。途中で考えが変わるのは構わない。ただ、自分の決断を締めくくるけじめと責任として、第一学年を修了するのは最低限であると思われる嫌なこと、つまり試験、からただ単に逃げているだけではないという証明僕を含め、共に暮らす家族全員への敬意
なんだかとっても日本人的な考えかとも思いました。でも、Keiのイタリア人彼氏も100%同意してくれたから、この国でも通用する理念なのかもしれません。
息子からは、反論もなく、「わかりました」の返事が。
そして翌日からは、ちゃんと授業にも通い、夜、外出することなく家に居るようになりました。
かと言って、家で、部屋で、勉強している様子はないのだけれど…
ともかく、「オンとオフ」ケジメのある生活へ変化したことは確かです。
今までは、「オフとオフ」な毎日だったから…
昨日は、好天に恵まれた日曜日でした。
本来ならゴルフに行きたいところだったけれど、嫌々ながら、先延ばしにしていた庭仕事。山のように積まれた、伐採済オリーブの枝を燃やしていたら…
息子がスパゲッティを作ってくれました。
あ、正確には、働くお父さんのことを思い遣ってくれた訳ではありません。我が家に遊びに来た友人との昼食のついで、のお皿。
考えてみれば、でも、息子に作ってもらった料理は生まれて初めてのこと。
木陰で、感動の一口。
お、美味しい…
ありがとう。ご馳走さま、Riki。
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大学やめたい
http://ariak.exblog.jp/29564860/
2023-05-04T15:55:00+09:00
2023-05-05T05:32:15+09:00
2023-05-04T15:55:42+09:00
kotaro_koyama
子育て
一年ほど前には、次女にそう告白されました。そして今回は息子。
問答無用で、「大学は卒業しておけ」と命令するのは簡単です。世の中の99%の親は、頭ごなしにそう答えるかもしれません。
特に、日本のように、大学を卒業すれば就職活動があって、かなりの高い確率で仕事が見つかる社会なら尚更でしょう。でも、ここイタリアでは、大学を出たからと言って職にありつけるとは限らない。
とは言え、イタリアでも、大卒の方が就職率が上がることは統計から明らからしい。若干の違いとは言え。そして、高卒よりは大卒の方が世間体が良いことは確かです。でも、その「世間体」が、人生にとってどれほど重要なことなのか…
息子の場合、大学へ行くのをやめたからと言って、特にやりたいことがあるわけでもない。何かに秀でているわけでもない。それならとりあえず大学行っておけば、と答えたくなる。嫌になったからと言って逃げずに。でもね…
親が願うのは、子の笑顔、そして幸せです。でも、じゃあ、幸せって何なの…
正直、僕にはどう答えて良いか分かりません。
ゴルフをしている時だけは、悩みから解放されます。
あ… ゴルフに苦悩し過ぎて、子育ての悩みを忘れるだけか。
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世界は明るいっす
http://ariak.exblog.jp/29471144/
2023-01-14T01:12:00+09:00
2023-01-14T04:17:43+09:00
2023-01-14T01:12:23+09:00
kotaro_koyama
子育て
「確かに靭帯を損傷しているね。すぐに手術をしよう。また元通り頑丈になるよ!」
そんな言葉を期待していた。3年前、僕の右膝十字靭帯を診察した医者が間髪入れずに言ったように。
けれど、この医者は、手術を勧めなかった。まだ若いし、もう少し様子を見ようと言う。でも、だからと言って、靭帯は自然治癒しない。ただ、治療と、トレーニングで、痛みが消えるかどうか様子を見ようと言うのだ。仮に手術をしたとしても、安定した足首を取り戻す保証など何も無いと言うことらしい。
医者の冷たい言葉が続く。
「走るのは禁止。もちろんスケボーなんてもっての外…」
診察台の上に横たわっていたRikiは、手で顔を覆った。
「もう何もできないじゃない…」
たぶん、手の中で涙が溢れていた。
日本で手術を勧められてから、手術さえすれば、またスケボーができるようになると思っていたんだと思う。
子供の身体が壊れることは、自分自身のことよりも辛い。
小さい頃は、あんなに五体満足だったのに。
綺麗な歯が生え揃っていた。
頬っぺたはスベスベモチモチだった。
メガネなんか必要なかった。
まさか長年矯正した歯がまたズレてくるなんて…
まさかこんなにニキビで悩むなんて…
まさか近眼になるなんて…
まさか思うように運動ができない身体になるなんて!
日が変わって、今日。
新しく作った眼鏡を引き取りに行ったRiki。店から自撮り写真を送って来た。
「世界は明るいっすね」
写真に添えられた日本語、一言。眼鏡を紛失して、ここしばらく、ぼやけた、ちょっと暗い世界に生きていたのだった。
その通り。目を見開けば、良い。
落ち込むのはやめよう。
君の未来は、明るいのだ!
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成人
http://ariak.exblog.jp/29029789/
2021-12-23T02:38:00+09:00
2021-12-23T08:25:28+09:00
2021-12-23T02:38:35+09:00
kotaro_koyama
子育て
彼にその自覚は全くないようだが、親としての法的責任は消滅した訳である。学校をズル休みしても、僕は何もしなくて良い。自分自身で処理できる。これで本当に「子連れ」放浪は終わった。
友人たちと明け方まで遊び歩き、酒を飲むようにもなった。時折タバコを咥えたりもするのだろうが、これは常習ではないようだ。たぶん。
イタリアでは、この18歳の誕生日を盛大に祝うことが多い。Rikiも70人ほどの友人を招いて騒ぎたかった。でも、コロナ再燃のせいで、当日になって大幅に規模を縮小せねばならなかった。用意した5キロのザッハトルテはかなり余ってしまって、親の心もかなり痛んだ。それでも近しい友人たちと明け方まで過ごし、本人はそれなりに幸せだった… そう信じたい。
このブログを更新しない間に、一つの恋が終わった。その別れにも、親としての涙を流した。そしてもちろん、新しい出会いがあり、彼には笑顔が戻った。僕は今、それを陰ながら応援している。
大いに恋をするがいい、失恋するがいい。
「命短し、恋せよRiki」だ。
おめでとう。
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あ、うん
http://ariak.exblog.jp/28182598/
2020-07-30T16:09:00+09:00
2020-07-30T16:09:55+09:00
2020-07-30T16:09:07+09:00
kotaro_koyama
子育て
不穏な空気が流れていた親子の間だったが、息子のその一言がすべてを解決した。それは本人の心の底から生まれた言葉なのか、親父からの無言のメッセージを受け取ったものだったのかは知らない。
気温34度、強烈な日差しの中、練習をし、そして数ホールを一緒にプレーした。フィオレンティーナステーキのようなターフを飛ばして、ナイスオン。ピースをする。そこにはいつものRikiの笑顔があった。
今日だって、決して血の滲むような練習、努力をした訳じゃない。でも君は、僕たちは、これでいいのかな、って思った。
阿吽(あうん、サンスクリット語: अहूँ a-hūṃ)は、仏教の真言の一つ。
a(阿)は、全く妨げのない状態で口を大きく開いた時の音、m(吽)は口を完全に閉じた時の音である。そこから「阿吽」は、宇宙の始まりから終わりまでを表す言葉とされた。阿を、真実や求道心に、吽を智慧や涅槃に例える場合もある。... 日本語では、2人の人物が呼吸を合わせるように共に行動しているさまを阿吽の呼吸、阿吽の仲だとと呼ぶ。(Wikipedia)
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自主練
http://ariak.exblog.jp/28106822/
2020-05-23T16:15:00+09:00
2020-05-23T17:11:07+09:00
2020-05-23T17:11:07+09:00
kotaro_koyama
子育て
「パパ、見て見て、自分に勝ったよ!」
練習グリーンのカップの周囲、1メートルほどの距離にティーを8〜10本挿して、ボールを並べる。それをリズム良く、沈めていく。1個でも外したら、最初からやり直し。ミケルソンを始めとして、多くのプロが実践するショートパットの練習。全部沈めるまで家には帰れない...
「不思議なことにさ、逆時計回りにやる方が簡単なんだよ...」
何回か失敗して最初からやり直した後、ついに全部のボールを一回で沈めたらしい。誰に強制される訳でもなく、自分でやると決めて、そしてそれを最後まで諦めずにやる。どんなことでも、それが大事だ。そしてそれがゴルフだと、僕のような父親はより笑顔になってしまう...
Rikiのこの日のプレーの一部始終を聞きながら、帰りの車の中はいつも以上に明るかった。
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NOと言えない誕生日
http://ariak.exblog.jp/28013906/
2020-03-22T22:57:00+09:00
2020-03-23T01:01:03+09:00
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kotaro_koyama
子育て
朝、パンケーキを焼いてあげた。時々作るパンケーキだけれど、今日はレシピを変えて、いつもよりちょっとだけ手をかけてみた。
そして、庭で摘んだマルゲリータを食卓に飾ってみた。
自由な買い物もできない今、誕生日プレゼントは何も用意できなくて、お祝いらしいことをしてあげられたのはたったそれだけだった。
Keiは、そのパンケーキを美味そうに食べながら、おずおずと言った。
「パパ、友達が飼っている猫がね、もうすぐ出産しそうなんだって。で、その子猫をあげてもいいよって言ってくれてるの... あ、もちろん外で飼うから...」
猫が大好きで、常々欲しがっていたKei。でもフローリングや家具に傷を付けられるのを嫌がる僕は、今まで、断固としてNOと言い続けてきたのだった。
でも今朝は既に負け戦だった。
「外で飼うって言ったって、いきなり外に放っておいたら逃げちゃうでしょ」
「あ、いや、乳飲みのうちだけ家の中で飼って、それで外に出せば逃げないんだって。子猫のうちは爪もそんなに鋭くないし...」
生まれたての猫を想像してみた。まあ確かに、ふにゃふにゃの頃は、傷をつけたとしてもたかが知れているかもしれない... 僕だって、ちっちゃな子猫が嫌いな訳じゃない...
ここ数日、子供たちが甘えてくる。Rikiはよくハグをしてくるし、一昨日からはKeiが僕のベッドで寝ている。
明日が見えない今、彼らの心は知らず知らず不安定になっているのかもしれない。
子猫が家を傷つけるくらい、別に大したことじゃない...
そんな寛大な気持ちになりかかったところへ、その子猫が生まれたという知らせが届いた。
「わたしと同じ誕生日!」
Keiが狂喜乱舞している。最早、「NO」なんてとても言えない。
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やさしくなければ生きている資格がない
http://ariak.exblog.jp/27997782/
2020-03-09T07:47:00+09:00
2020-03-09T17:15:44+09:00
2020-03-09T07:47:30+09:00
kotaro_koyama
子育て
ビールを御馳走して貰う段になって、ジョルジョが言った。「コロナビールにするか!」「そうだな、風評被害にあっている会社を応援しよう!」
コロナビールの味は、変わりない、あの味だった。でも冷蔵庫から手に取る際、「今、コロナねえ...」って、一瞬戸惑いが頭を過ぎったことを認める。それはなんと言うか... 他人の目線を気にするものだったような気がする。
乾杯を終え、スーパーに寄り、家の前で車を停めたら、Rikiが玄関を開けてくれた。まるで、僕の帰りを待ち構えていたかのように。そして、下ろした買い物袋を整理してくれた。肉は冷蔵庫へ、乾物は棚へ...
風呂場へ向かおうとしたら、Rikiが言った。
「パパ、新しいタオル出してあるからね」
「お、ありがとう」
風呂場へ行ったら、綺麗なバスタオルが用意されて、ご丁寧に張り紙までしてあった。
ヘタクソなその文字を見て、シャワーを浴びて、そのバスタオルで体を拭いたら、今日打ったいくつかの許しがたいミスショットや、コロナ騒動の嫌な空気なんて何処かへ吹き飛んでしまった...
「タフでなければ生きていけない」なんていう言葉には程遠い息子だ。そして「もっとオトコらしく」などと、つい無い物ねだりをしてしまう。だけど、その優しさだけは、かなりハードボイルドなのである。そんないいオトコ、な面はいつまでも失わないで欲しい。
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息子動静(3月1日)
http://ariak.exblog.jp/27990318/
2020-03-02T18:33:00+09:00
2020-03-03T03:23:14+09:00
2020-03-02T18:33:33+09:00
kotaro_koyama
子育て
「あれ? 試合、この日曜日だったっけ?土曜日の夜ね、友達の18歳の成人パーティーがあるんだよね。なるべく早く帰ってくるようにするけど...」
ゴルフなんて彼にとってはその程度のものである。
月火水木、とゴルフクラブには一切触らなかった。金曜日はちょっと練習をした。でもそれはたまたまゴルフのレッスンがその日にあったからだけのことだ。そしてその後はサーラのお家へお泊まりに。その夜もかなり夜更かしをしたに違いない。土曜日、帰ってきてちょっと球を打つかな?って思ったけれど、もちろんそんなことはなかった。夕食と着替えの為だけに帰ってきて、そしてまた、21時過ぎにパーティーへと出かけて行った。「遅くとも1時くらいまでには帰ってこい」そう言いたかったけれど、黙って送り出した。
家に残った僕は、翌日の用意をする。お留守番をするKeiにカレーを作る。日曜日の天気予報は午後から雨だ。キャディーバッグに防水スプレーをかけ、雨具の用意をする。予備の手袋を入れる。ゴルフボール、ティー、マーカーの数をチェックする。ゴルフクラブのグリップを洗剤で洗って綺麗にする。Rikiの好きな味の栄養補助バーを軽食に入れておく... そんなこと、教育上、本当は本人にやらせなきゃいけないとは分かっている。でもこれは僕が好きでやっていること、僕の趣味なんだ。親バカと呼ぶならそう呼んでくれ...
午前1時になっても、1時半を過ぎても、Rikiからの電話はなかった。明日は8時には家を出なきゃいけない。ローマまでの2時間、車の中で寝ることができるとは言え、少なくとも6時間くらいは寝て欲しかった。イライラがだんだん怒りに近づいて、1時40分、「もう待ってられない。おやすみ」とメッセージを送った...
午前2時過ぎ、ようやく電話がなった。でも無視した。しばらくしてもう一度掛かってきたけれど、やっぱり無視した。もうどうでも良い、このまま放っておこう、と思ったのだった。
でも、携帯の着信画面、幼い時のRikiの可愛い顔を見たら遣る瀬ない気持ちになった。電話を掛け直し、迎えに行った。僕はもちろん終始無言だった。どうしてパパが不機嫌なのか、分かっているのかいないのか。家へ帰って来て、ベッドに入ったのはもう3時近かった。
翌朝7時。Rikiの部屋で目覚ましが鳴っているのが聞こえた。10分経っても、20分経っても、30分経っても、鳴り続けていた。そのまま放っておこうか、とも思ったけれど、目覚ましをかけたということは一応起きようとする意思はあった訳だよな、と考え直し、起こしに行った。案の定、死人のような顔をしていた。
10時、ローマのゴルフ場へ着いた。車から降りた途端、Rikiは嘔吐した。駐車場に座り込んで、何度も吐いた。
「連日夜更かしすればそうなるのは当たり前だよ。金と時間の無駄だ。もう帰ろう」僕がそう吐き捨てると、Rikiはフラフラと立ち上がって、ゾンビのような顔で、「大丈夫、やる」
練習場へ行くと、それでもRikiはとても良い球を打ち始めた。強風が吹き荒れている。160ヤード程飛ぶはずの6番アイアンで打った球が、風で押し戻されて100ヤードくらいしか飛ばない。
11時20分がティータイムだ。1番ホールへ向かう。ところが、前の組の少年がドライバーを放ったところで、サイレンが鳴った。強風のため、競技一時中断である。1時間後に再開予定という。車へ戻ってシートを倒し、寝ることとする。
12時10分。再び1番ホールへ向かうと、選手たちがぞろぞろと引き揚げてくるのが見えた。試合は延期と決定された。
「Rikiにとっては良かったな」
「いや、ぼく、やりたかったよ...」
意味不明なやる気である。そりゃゴルフなんて蓋を開けて見なければ分からない。しかし、寝不足で気分悪くて嘔吐して、一切の食事を摂らないまま、強風の中、5時間近く歩いて、果たして良い結果が出せただろうか?
"自己管理", "Self control", "Autodisciplina"...
何語でもいい。その言葉を知っているか?その意味を痛感してくれたか?
この日、ローマまでの往復400km。無駄な旅ではなかったことを期待する。
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