デミ ムーアに役者根性を見る
2024年 11月 06日
Keiに誘われて、映画「The Substance」を見て来ました。
イタリア(海外生活・情報)ランキング
「ホラー映画… いや、ボディホラーって言うらしんだけどさ、とにかくグロいの」
なんだよそれ。話を聞けば聞くほど、つまらなそう。ホラーとかスプラッターとか、全然興味無いんですけど。
娘は、既に昨日、友達同士で見ていたのです。で、この映画を理解できなかったと。いや、大半は良いと思ったけれど、フィナーレだけは分からないと。
「嫌い」「酷い」「駄目」… バサっと切り捨てる映画ではなかった。だから、もう一度見てみたい、いや、パパに見てもらって感想が聞きたい、だから一緒に行こうって。
んんん…
旧市街にある小さな映画館。
夜9時15分、上映開始。英語オリジナルで、イタリア語字幕付き。
いやぁ…
賛否両論、かなり極端に分かれると思うけれど、僕は良いと思いました、この映画。
主演のデミ・ムーアが圧倒的怪演で見せつけたのは、狂気と呼べるほどの“美&若さ”への執着。共演は、若くして数々の受賞歴を誇るマーガレット・クアリー。弾けるような若さと美貌を輝かせ、デミ・ムーアに引けをとらない迫力で対峙する。監督と脚本を手掛けたのは 「リベンジ」で注目を浴びた コラリー・ファルジャ。 デミが演じるのは、一世を風靡したスター、エリザベス。エアロビ番組のホストとして長年人気を博していたが、年齢を理由に番組をクビになってしまう。そんな時、細胞分裂を利用して、「若く、より良いもう一人の自分」を生み出すことができる怪しげな注射薬「サブスタンス」を手に入れる。エリザベスは、自分の中から若く美しい肉体を生み出し…
表現の極端さ、グロさはさて置き、テーマは何なの?と言った時、そこに現代社会の歪んだ縮図を持って来がちなのだけれど、この女流監督が表現したかったのは「暴力」だったらしいのです。
彼女は言います
小さい頃から「自分は十分ではない」と感じてきた。そしてその不十分さに対して非常に激しい感情(彼女は「暴力」と表現)を抱いてきた… その否定的な感覚は年齢とともに強まっていき、特に40代に入ってからはさらに強烈なものとなった。まるで自分が「消されてしまう」かのように感じた。この内なる緊張感に対して「もういい加減にしよう、変化を起こしたい」という決心が生まれた。「今こそ、この内なる暴力を手放し、できればそれを何か良いものに変えていきたい」という思いに至った…
自己イメージ、そして社会から押し付けられる理想との間で、絶え間なく抱えてきた内なる葛藤。そこからの「解放」が、この映画の根底にあるのかもしれません。
テーマをどこまで掘り下げるかはともかく、
僕は、女優として、いや、女としてのデミムーアの根性に心打たれました。
全裸シーンが何度もあります。明らかに「崩れてしまった」肉体…
以前には整形手術も惜しまなかったと言われる彼女が、あそこまで自分を曝け出す勇気。役の為とは言え、凄い、と思いました。
デミ ムーアは、僕の青春時代のアイドルの一人です。
ゴーストのショートヘアー… いえいえ。もっと、前、前。
セントエルモスファイアーでの奔放な女性にも憧れたけれど、
なんと言っても、About Last Night - 昨日の夜は -
B級映画? いえいえ…
The Substance、日本では何故か来年の5月公開らしいです。
日本語の題名、どうするんだろう?「物質」? 変だよねえ…
イタリア語なら、sostanza でシックリくるけど。
イタリア(海外生活・情報)ランキング
by kotaro_koyama
| 2024-11-06 16:24
| イタリア暮らし
|
Comments(0)