鶴の一声で
2024年 10月 28日
「パパ、バーベキュー?」
庭の隅にうずたかく積まれた小枝や、剪定したローズマリー、ラベンダーなんかを燃やそうとしていると、遠くからKeiの声が。
「あ、いや、ただ溜まったゴミを燃やそうとしているだけだけれど…」
「サルシッチャがあるよ!」
彼女が、あの期待たっぷりの笑顔を見せる時、それは問答無用を意味します。
でもさあ、そんな急に言われたって、すぐに焼けないよ。まだお昼食べてないじゃん。夕食になっちゃうよ…
「いいよ!」
むむむ、面倒くさいなあ… あ、でも、そういやステーキ肉があったな。生のパンチェッタも。どうせなら全部焼いちゃうか。2人だけでバーベキューって、なんか寂しいし、Rikiも呼んでさ。
息子に電話をすると、信じられないことにまだ寝ていて…
「起きがけにどうかと思うけど、肉。食べに来る?」
Rikiは、愛しのテレーザも連れて来ました。
薪を燃やし始めてから1時間が過ぎ、いい熾火ができた頃には、午後5時を過ぎちゃった。
これは、遅い昼食なのか、早い夕食なのか…
サラダを用意して、白米も焚いて。
「バーベキューに、白いお米は初めてでしょ?」
Keiがテレーザに言いました。そっか、そりゃそうだ。イタリア人的にはパンだよな…
サマータイムが終わって、急に日没が早くなりました。
蝋燭に火を灯す頃には、肌寒くなって。でもそれが心地よい。蚊もいないし、最高だ。
「信じられない、まだ7時だよ!」
食事を終えた頃、誰かが声を上げました。
えぇ! 気分はもう10時位だけど…
Keiの一声で始まった、ひととき
久しぶりに見た息子の顔
外で、4人で囲むテーブル
思いがけず、素敵な夕べになりました。



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by kotaro_koyama
| 2024-10-28 11:09
| イタリア暮らし
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