鶴の一声で

「パパ、バーベキュー?」

日曜日、午後2時。

庭の隅にうずたかく積まれた小枝や、剪定したローズマリー、ラベンダーなんかを燃やそうとしていると、遠くからKeiの声が。

「あ、いや、ただ溜まったゴミを燃やそうとしているだけだけれど…」

「サルシッチャがあるよ!」

彼女が、あの期待たっぷりの笑顔を見せる時、それは問答無用を意味します。

でもさあ、そんな急に言われたって、すぐに焼けないよ。まだお昼食べてないじゃん。夕食になっちゃうよ…

「いいよ!」

むむむ、面倒くさいなあ… あ、でも、そういやステーキ肉があったな。生のパンチェッタも。どうせなら全部焼いちゃうか。2人だけでバーベキューって、なんか寂しいし、Rikiも呼んでさ。

息子に電話をすると、信じられないことにまだ寝ていて…

「起きがけにどうかと思うけど、肉。食べに来る?」

Rikiは、愛しのテレーザも連れて来ました。

薪を燃やし始めてから1時間が過ぎ、いい熾火ができた頃には、午後5時を過ぎちゃった。

これは、遅い昼食なのか、早い夕食なのか…

サラダを用意して、白米も焚いて。

「バーベキューに、白いお米は初めてでしょ?」

Keiがテレーザに言いました。そっか、そりゃそうだ。イタリア人的にはパンだよな…

サマータイムが終わって、急に日没が早くなりました。

蝋燭に火を灯す頃には、肌寒くなって。でもそれが心地よい。蚊もいないし、最高だ。

「信じられない、まだ7時だよ!」

食事を終えた頃、誰かが声を上げました。

えぇ! 気分はもう10時位だけど…

Keiの一声で始まった、ひととき

久しぶりに見た息子の顔

外で、4人で囲むテーブル

思いがけず、素敵な夕べになりました。

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Commented by Keiko at 2024-10-31 04:09
良かったね。
Commented by kotaro_koyama at 2024-10-31 17:51
> Keikoさん
徐々に平和、なのかな…
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by kotaro_koyama | 2024-10-28 11:09 | イタリア暮らし | Comments(2)

主夫と生活、ゴルフのこと。


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