猫の名は

黒猫のクロちゃん。

この子猫を初めて見た時、僕の頭の中では、単純にそう名付けられていた。だって黒い猫は、いつの時代もクロでしょ。

でも、その後、Keiは「ヨル」と名づけた。好きなアニメの「夜一」に由来するという。

その「YORU」っていう音になかなか馴染めなかった。でも、ここへ来てようやく、この子の名前は「夜」なんだと、僕の頭の中でも符合し始めていた。

ところが、今朝、Keiは言ったのだ。

「クロっていい名前だよねえ。やっぱりクロにしようかな」

何を今更!

… でもそうだよ、黒猫ならクロでしょ。そう呼ぶのは、猫でも犬でも、日本の伝統なんだから。

「あ、でもさ、クロってイタリア人には悪い響きかも!だって、クーロに聞こえちゃうじゃない?」

んー、確かに。

イタリア語で、クーロは、「尻」という単語の下品な言い回しである。

娘は早速友達に確認する。

「やっぱりそうだって。クロじゃ、ケツを連想するって!」

そうねえ。日本人なら「クロ」と短く、「U」を強調せずに呼べるけれども、イタリア人的には、どうしたって「クーロ」になっちゃうもんねえ…

で、なんだかんだの議論の末、

落ち着いたのが、

「ルナ」である。

いや、LUNAである。

ルナ、じゃなくて、ルーナ。イタリア語で、「月」の意味なり。

あ、日本語で呼ぶ時はルナで、イタリア語ならルーナなのかな。

ま、ともかく。

「女性名詞の "A" で終わるし、良いよね!」

女の子だから、確かにその理屈もある。

黒猫だからだろう、夜とか闇に結びつけたい娘は、「月」に大満足のご様子。このチビちゃんを、ルナ、ルーナと呼び回し始めた…

この子の名前は「月」なんだと、僕の頭の中で一致するまでには、またしばらく時間が掛かりそうだ。

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Commented by ymomen at 2024-10-14 01:24
かわいいなー。

うちにも黒猫がいたんですよ。
23年だったか生きました。
ペットショップで仔猫を20ドルで買いました。
他の猫はどれも買い手が決まっていたけれど、この仔はわたしのためにいました。
ちょうど写真のような感じでした。
ずっとずっと親友で、娘が産まれても焼きもちもやかないで、娘の親友にもなりました。
あの仔が死んで、泣いて泣いて、クリネックス一箱空にするほど泣いて、あんなに泣いたのはあとにもさきにもありません。
娘が生まれたとき、Kikiと名付けようと思ったくらいなんですよ。
いま娘は借家にともだちと住んでいるんですが、黒い野良猫がしょっちゅう来るのですって。
あんまりうちの猫に似てるから、会いにおいでというので行ったら、人懐こくてほんとにあの仔の生まれ変わりみたいなんです。
寒い季節になったら家に入れてやろうか、なんて話しているので情が移っていますよ。
わたしが引き取りたいくらいですけど。
黒猫というと、ほかの猫よりも贔屓してしまいます。
Commented by kotaro_koyama at 2024-10-14 15:40
> ymomenさん
素敵で、悲しくて、そして心温まるお話どうもありがとうございます。黒猫って、なんか独特の雰囲気を持っていますね。我が家には、もう1匹オトナの猫がいます。大猫よりも、この黒子猫をつい贔屓してしまうのは、今は小さいから当然なんだけれど、でも、小ささだけじゃなくて、その黒色に特別さを感じてしまいます。不思議な魅力…
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by kotaro_koyama | 2024-10-14 00:20 | イタリア暮らし | Comments(2)

主夫と生活、ゴルフのこと。


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