貧乏だけど

最近、ちゃんと料理を続けている。

先日は、登志子のキッチン様の豚ヒレ肉の青ゆず南蛮を真似してみた。野菜には長ネギしか使わなかったけれど、家族は、特にKeiは喜んでくれた。

「マウロに味見させるの。日本の味、大好きだから」

そう言いながら、残り物をお弁当に詰めてバイト先に持って行った娘。自分の夕食にしようと思っていたのに、バールマンの師匠であるマウロに全部食べられてしまったらしい。その甘酸っぱい味に感激してくれたと言う。

「パパ、次は何を作ってくれる？」

そう言われちゃあねえ… 豚もおだてりゃ…

Keiが、そしてマウロが喜ぶような料理。新しい味、冷めても美味しいやつ…　そんなことを考えながら毎日台所に立っている。　

昨日は、鳥の胸肉を中華風にしてみた。一晩ブライン液に浸した後、65度で1時間低温調理したもの。

少し甘みのあるネギだれは、ごま油ベース、隠し味程度の豆板醤。

目新しい味じゃあないけれど、マウロは喜んでくれるかもしれない。

インゲンのおかか和え、きゅうりの浅漬け、

ご飯を炊いて、お味噌汁もちゃんと出汁を取って…

そんなお昼を用意したら、冷蔵庫はもう空になってしまった。

夕食は何にしよう？ 買い物に行きたくない…

あるのは、冷飯、卵、玉ねぎ…　

チャーハン？　いやいやそれはつまらない。

チーズを混ぜて、なんちゃってリゾット？ んー

ネット上をウロウロして、結局、コウケンテツさんの極うまエビドリアに辿り着いた。

海老か。買いに行っても良いけれど、面倒臭い。

だから具は、玉ねぎだけ。

なんとも貧しい…

あ、でも、30ヶ月熟成のパルメザンチーズをたっぷり使った、実はちょっと贅沢なお皿なんだ！

美味しかったけれど、

これは冷めたらダメだね。バイト先には持っていけないね。

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