一枚上手
2024年 07月 30日
昨日の差別話のつづき。
だから、ガイジンな外見をした娘たちが受けてきた嫌な思い、今までに色々あって、
それに対しては、うちの子供たち、沢山の怒りを返したり、沢山の涙を溜めたりしてきた訳です。
Keiは、でも、こんな話をしてくれました。
「湖近く、小さな町のバールなんかに行くとね、必ず、もう必ずと言って良いくらいヘンな声を掛けられるだけどさ」
片田舎のバール… そう、年寄りのオトコどもが、店先でいつまでも時間を潰しているような店です。
店へ入ろうとすると、「お姉ちゃん可愛いじゃん」的ないやらしい言葉だったり、「おーい中国人」みたいな声を掛けられる。無視をしても、しつこい時もある…
「この前もさ、『何処から来たんだ中国人』って言われてさ」
Keiが流暢なイタリア語で言葉を返すと、
「お、おまえさん、イタリア語うまいじゃん!」
(おい、おっさん。わたしはお前よりよっぽど学があるんだよ!)
そう思いながら、目も合わせず店へ入ろうとする。でもおっさんは、しつこい。
「どこで生まれたんだい?」
「ペルージャよ」
「ふぅん… でも、元々の、オリジナルはどこなんだよ?」
普通だったら、今までだったら、「両親は日本人で…」と答えるところ。
でも、Keiは言ったのです。
「さあ… わたし、物心つかない頃、養女に取られたの。だから分からないの。本当のこと、知らないの…」
ちょっと悲しそうな顔をしながら…
(聞いてはいけないことを聞いてしまった)
おっさんは、なんともバツの悪そうな顔をして黙り込んでしまった…
あぁ、なんと頭の良い切り返し方!

昨日、Keiがバイトをする店に遊びに行きました。
この日は、メインのバールマンがお休み。独りで、沢山のカクテル注文を捌いていました。
ウエイトレスをするよりは、カウンター向こうで黙々と働く方が好きみたいです。
それは、もしかしたら、馬鹿な客に出くわすこともないからかもしれません。
僕が頼んだモヒートは、もちろん特別に、ラム酒が大盛りでした。


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Keiさん、賢女!
4
> Keikoさん
賢女、は素敵な褒め言葉、どうもありがとうございます!
賢女、は素敵な褒め言葉、どうもありがとうございます!
by kotaro_koyama
| 2024-07-30 17:02
| イタリア暮らし
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Comments(4)