慰問の旅 エピローグ

長女を訪ねての、短い滞在が終わった。

若干、言語発育が遅いと思われていた孫は、すっかり年相応の言葉使いをするようになっていた。

昨年会った時はまだ単語の羅列だったのに、今では、ちゃんとした文章を話す。
 
しかも時折、外国語が混ざっていた。

イタリア語で独り遊びをしていたかと思うと、突然意味不明な音。よく聞いたら、それは英語だった。発音が良くて、聞き取れなかったのだった。

そうかと思うと、突然 "Posso parlare in giapponese?" - 日本語で話してもいい? - などと、笑わせてくれる。かと言って、日本語で話し始める訳ではないのだけれど。まあでも、日本語は理解してくれる。

"Nonno Kotaro, giochiamo insieme?"
「コータローおじいちゃん、一緒に遊ぼう?」

この数日間で、何回聞いただろう、「ノンノ コータロー」

朝起きてから、夜寝るまで、元気いっぱい。一緒に居ると、あっという間にエネルギーを吸い取られて疲れちゃった。

幼子らしく勝手で我儘かと思うと、ふとした時に見せる母親への愛情、気遣い。

飛行場で、僕がゲートへ消えた後、悲しむ母を見てこう慰めてくれたそうだ。

「ママ、なんで悲しんでいるの?ノンノ コータローは、お家に帰って、用事を済ませて、うろうろしたら、またすぐに帰ってくるよ!」

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舌足らずに僕を呼ぶあの声が、もう既に恋しい。

「ノンノ コータロー、一緒に遊ぼう!」


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Commented by foojily at 2024-04-03 16:21
空港でのお別れは、切ないですよね。
胸がキュッとする切なさを感じつつ読み続けたら、「うろうろしたら」で、クスっと笑ってしまいました!

Commented by kotaro_koyama at 2024-04-04 03:53
> foojilyさん
彼の言葉、イタリア語で "su e giù"。普通なら「行ったり来たり」と訳すところですが、「うろうろ」にしてみました。
Commented by t_hcmoto at 2024-04-04 22:06
泣く😭
Commented by kotaro_koyama at 2024-04-05 14:44
> t_hcmotoさん
泣いていただけたのなら幸せです…
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by kotaro_koyama | 2024-04-03 14:53 | イタリア暮らし | Comments(4)

主夫と生活、ゴルフのこと。


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