レンズ豆のスープ、真夏に。

近所のトラットリア、黒板に書かれた今日のメニュー。

Zuppa di lenticchie tiepida
〜 あたたかいレンズ豆のスープ 〜

(あたたかい、ねえ。この暑い日に、いったいどんな「あたたかさ」なのかしらん?)と思いながら注文しましたら、熱くも冷たくもない、かと言って生ぬるいわけでもない、「適温」でありました。

このイタリア語の形容詞、「tiepido」。辞書を引くと、「適度に暖かい(温かい)、寒く(冷たく)も暑く(熱く)もない、心地良い温度」とあります。このお店のスープは、まさに心地良い適温だった訳です。

イタリアで Lenticchia - レンズ豆 - と聞くと、まず大晦日を思い浮かべます。

日本では年越し蕎麦だけれど、イタリアではレンズ豆。その風習は、古代ローマ時代に遡るのだとか。年末、ローマ人は、レンズ豆を皮袋に詰めて贈り合った。翌、新年には、その豆が少しずつお金に変わっていく… お豆が豊かさの象徴だった訳ですね。

寒い冬に、熱々で頂くお豆スープも良いけれど、真夏の昼下がりの「心地良いあたたかさ」が、ちょっと新鮮でした。


レンズ豆のスープ、真夏に。_d0036978_18572642.jpeg

ところで、

眼鏡など、光学用途で使用される「レンズ」- イタリア語で "Lente" - その言葉は、このお豆の形に似ていることから付けられたんだそうです。

光学レンズの歴史は、驚くほど古いのですね。現在発見されている中で最も古いのものは、紀元前7世紀に遡るとか。大英博物館に保管されているそのレンズが、果たして拡大鏡として使用されていたのか、望遠鏡としてのものだったのか、はたまた眼鏡の代わりだったのか、は、学者の間で意見が分かれている…

紀元前4世紀には、ギリシャ人が、太陽の光を集めて着火するためにレンズを使用していた記録が残っているそうです。

ローマ帝国、皇帝ネロは、グラディエーターたちの戦いぶりを、「めがね」を使って楽しんでいたとか…

その歴史、人類の叡智に驚かされます。


にほんブログ村 海外生活ブログ イタリア情報へ


名前
URL
削除用パスワード
by kotaro_koyama | 2023-08-11 20:57 | イタリア暮らし | Comments(0)

主夫と生活、ゴルフのこと。


by kotaro
カレンダー
S M T W T F S
1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31