土曜日、学生運動の集会でローマへ向かった息子。翌日曜日はフィレンツェで彼女とデートの約束をしていて、どうやって移動しようか悩んでいた。
「ローマに泊まって、翌朝電車で行けよ」って勧めたのに、お金がもったいないと夜行バスを選んだ。どっちにしたって僕がお金を払うんだから楽な手段を選びなよって、内心思っていたのだけれど。
夜中の1時45分ローマ発、早朝6時フィレンツェ着だと言う。
日曜日の朝、ちょうどその頃に目が覚めた。無事に着いたのかなあ?ってちょっと心配していたら、まだ誰も居ない大聖堂前の、素敵な写真を送ってきた。
Samui!
の一言を添えて。
彼女が到着するまでにはまだだいぶ時間がある。
まだどこのバールも開いていない。
寒さの中、あてもなくフィレンツェのチェントロを彷徨って…
若いっていいな。そんな移動、僕には絶対無理だ。
まだ車の運転をしない息子。早く免許取れよって急かしているんだけれど… でも、こんな景色を見ることが出来るなら、逆に免許は要らないか。ハンドルを握ったら見えなくなってしまうこと、沢山あるからね。