あの洋食屋さんで

八王子にある、洋食おがわ。40年以上前に開店しました。2回の移転後、今は西八王子駅近くにお店を構えています。変わらぬ味を、変わらぬ値段で提供し続けています。
お店を切り盛りするご夫婦とは、幼い頃からの知り合いです。僕にとって家族同然のお二人。久しぶりに挨拶に伺い、ご馳走になりました。
ハンバーグ、エビフライ、ドライカレー… 何にしようかな… どれも懐かしいメニュー…
「おばちゃん、僕、生姜焼き」
「やっぱりね！」
Rikiはオムライスと唐揚げを。
分厚く切られた豚肉に、大盛りのもやし。あー、これこれ。そして付け合わせのサラダ。他のお客さんとは違って、僕のお皿には好きなレタスがいっぱい。その特別なこと、それは今日も変わらなかった！
ご夫婦は、もちろん息子のこともよく知っています。小さかったRikiが、大盛りのオムライスに唐揚げをぺろっと平らげるようになるなんて。そして何より、ビールを飲むなんて！目を細めていました。


食事を終えて気がついたら、いつの間にか、Rikiが皿洗いをしていました。自宅に居るときは、命令でもしなければそんなこと、してくれません。

僕の、今は亡き母。このお店が忙しくなると、勝手にウエイトレス役を買って出たっけ。勝手に厨房に入って、皿洗いをしたっけ… Rikiに、そんな思い出を語ったことがあります。

息子は、きっと、そんな昔話を思い出して厨房に入ったのかもしれません。会ったことのないおばあちゃんのことを想いながら、お皿を洗っていたのかもしれません。

久しぶりの日本で、またちょっと、成長したみたいです。