「コータローさん、次はいつ帰国ですか?また一緒にゴルフしたいですね!」
大学時代の可愛い後輩に聞かれ続けて3年半。ようやく、久しぶりに、一緒に遊ぶことができた。
高田くん。学年では後輩なんだけれど、誕生月や浪人が絡んで、生まれた年は同じである。卒業してからもう30年以上が経つ今、タメ口を使ってくれてもいいのに、今だに敬語で、腰が低い。そしてそれが2人の間では自然なこと。日本の、日本語の、不思議な慣習だ。
「パパ、僕、タカダさんとどう言うふうに喋ればいいの?やっぱり敬語?」
昔、初めてRikiを高田くんに会わせた時、そう聞いてきたことを思い出す。それから何回も一緒にゴルフをしたし、今ではもうそんな質問はしなくなった。空気を読んで、息子なりの敬語を頑張って使うようになった。
一番ホールのティーショット。Rikiがドライバーを手にアドレスに入る。若干緊張しているのが分かる。成長して飛ばすようになったことを高田くんに見せつけたいに違いない。
ボールは真っ直ぐセンターに飛んで、僕たちを軽くオーバードライブした。嬉しそうなRiki。そして嬉しそうな高田くん。
「若者に張り合うのはやめて、自分のゴルフをしなきゃいけないな!」
ゴルフという遊びだから、もちろんスコアは大事。ホール毎に数字はつけていくけれど、それよりも優先されるのは、親しい友人や息子と一緒に過ごすこの時間なんだ。改めてそう思う。
日本独特の松林、紅葉。
高田くんと、息子のスイング。悔しそうな顔、そして笑顔。
素敵な18ホールを味わった。
名門、千葉カントリークラブ。ドレスコードもちゃんとしているから、上着が必要だった。前日、Rikiのために、ユニクロでジャケットを購入した。感動の6,990円也。