オリーブの実を摘むか否かで相変わらずうじうじしていた。
先日書いたけれど、優柔不断の理由は、豊作でも凶作でもないということ。すぐ近所の搾油所が廃業してしまったこと。あと、まあたぶんこれが一番大きな理由だと思うんだけれど、頼りにできる労働力がほぼ皆無なこと…!
更には一昨日から右の肋骨が痛いのだ。ゴルフの練習中、急に走った痛み。筋違いみたいなもんだとは思うんだけれど、時に疲労骨折の可能性もあると聞いた。そんなこんなで重い腰が上がらなかった。
そこへ登場したのが我が娘、Kei。
「今年は実が沢山なったね、パピ!」
実は彼女、もうだいぶ前から収穫に乗り気だった。現在の我が家で、唯一頼りにできる労働者である。シティボーイの息子はまったくあてにできない。
でもその唯一の力が、もう2週間近く、酷い咳に倒れていた。そうだ、それもやる気になれなかった理由の一つだった。
ところが昨夜。
「明日の午後、友達が手伝いに来てくれるって!」
そう言って、Keiは俄然張り切っていた。
でも僕はあまり真に受けていなかった。
(だってKeiちゃん、まだ咳が酷いじゃない。僕は肋骨痛いし。Rikiは当てにならないし。友達が来てくれるって言ったって、午後からじゃ… もう日暮れは早いし、どうせやるなら早朝からでしょ…)
翌朝。
相変わらずうじうじ、やる気を見せないお父さんを見て、悲しげな顔をする娘。そう、僕は忘れていた。Keiという人は、一度言い出したら後へは引かない。誰が何と言おうと、実行あるのみである。「諦めません、勝つまでは!」
13時。ついに物置から、収穫のための大きなネットを引っ張り出して来た。独り準備を始めていると、Keiの友達がやって来た。
バリバリ働く友達がいる。あまりやる気のない者もいる。 時にビールを飲みながら、お喋りに手が止まりながら… それでも、総勢6人での仕事は、やはり速かった!
日暮れまでのたった4時間ほどで、6本のオリーブの木の収穫を終えた。
早速新しく見つけた搾油所へ持ち込むと、95キロと計量された。後日、オイルを引き取りに行けば、12リットルほどになるだろう。
収穫の喜び。これでココロに火がついた感じだよ。明日から独りでも頑張れるかも。
ありがとう、Keiちゃん。

隊長Keiは、オリーブの木に登っていて姿が見えません。あ、足がちらっと。
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