愛情表現
2022年 04月 26日
帰る前日、突然電話をしてきた。
「なに?」
「いや、別に… ただ、友達が皆、親と電話しててさ。『何してるの?』とか『何食べたの?』とか… Keiじゃないけど、なんだか僕も寂しくなっちゃって」
なんだ。たった2日会ってないだけなのに、可愛いこと言うじゃないか…
そう、そうなのだ。Keiに、何度も責められたことがある。「パパが私のことを愛してくれているのはよく分かっているけれど、なんで全然連絡くれないの?!」
バカンスの間、たとえそれが二、三日の休暇であっても、他のイタリア人の親は皆、毎日毎日、それこそしつこいくらい子供たちに電話を掛けてくるのだと言う。
それに比べて、どうして私のパパは音信不通なの? なんて冷たいの!
僕は、自分の気持ちを説明する。僕がお前らの立場だったら、親の電話、干渉なんて受けたくないんだよ。僕は、たぶん、他のイタリア人家族の誰よりもお前らのことを気に掛け、心配し、「ああ、今頃何しているんだろう、何を食べているんだろうか、楽しんでいるかな」って、常に考えていると思うよ。でも、敢えて、我慢して、電話なんかしないんだ。だって親のことなんて忘れて楽しんで欲しいから… 旅の思い出は、土産話として、ゆっくりじっくりお家で聞かせてくれればいいんだから…
「でも…」
そのニッポン的な親心は、未だ理解してもらっていない。
… … …
祭日で休みだと思っていたスーパーで、意外にも新鮮なマグロを見つけた。
漬け丼にして、Rikiを迎えてあげた。
「最高!やっぱり家で食べる食事はいいねえ!でも、どうして… Keiがいないのに、マグロ?」
「日本と違ってさ、思った日に新鮮な魚が手に入るわけじゃないんだよ。たまたま見つけたからさ。本当はトマトパスタにするつもりだったんだけど」
弟は、マグロが大好きなお姉ちゃんのことを気遣いながらも、その言葉に頷き、お代わりをした。

くらし部門に応募します。
最後の一文にグッときました!!
1
> kobackenさん
口には出さないんですが、文にして書くことはできます…
口には出さないんですが、文にして書くことはできます…
by kotaro_koyama
| 2022-04-26 06:18
| イタリア暮らし
|
Comments(2)

