降参です

「パパ、わたし幼稚園の仕事辞めたの…」

ちょっと言いにくそうに、Keiが漏らした。

「先生にね、『一週間働いてみてどう?』って聞かれたのね。で、わたし、『ちょっと…』って…」

主任の先生は、「辞めるのなら、子供たちが懐く前、早い方が良い」と、Keiの気持ちを受け止めてくれたそうだ。

5歳児、30人のクラス。二人の前任者が匙を投げたと言う噂通りに、それはたいへんなものだったらしい。特に、クラスの中に一時もじっとしていられない子供がいて、その子がいると他の子供たちも手がつけられなくなってしまう。ほんとうに、どうして良いのか分からなくなってしまったと言う。

「まあさ、私が幼稚園の先生には向いていないってことは分かったから、いいよ…」

Keiは強がる。彼女にとっては、ただのアルバイト、ではなかったのだ。大学で3年間学んできた幼児教育。あと2年残っている。果たしてそれが自分の将来の道なのか、大きく迷っていたところへ降ってきた仕事…

幼稚園がダメでも、小学校の先生という道はあるけれど。

何をやらせてもそつなくこなしてきたKei。そのプライドと自信は大きく傷ついたに違いない。そして様々な思いが交錯しているだろう。

一つの、大きな岐路に立たされている娘。

うっすら涙を浮かべて、でも、それを僕に見せないようにそっと拭いていた。

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Commented by makikoai2005 at 2022-02-28 22:06
娘さん、将来について考えながら試行錯誤されているんですね。最終的にご自身の納得のいく進路が見つかるまで色々なことにチャレンジしていかれるのでしょうかね。でも、若い人たちは可能性無限大で、本当にうらやましい。:)
Commented by kotaro_koyama at 2022-03-01 04:13
> makikoai2005さん
今、娘はちょっと方向を見失っている感があります… 「最終的に自身が納得いく道」それを見つけてくれることを祈るばかりです。
Commented by 眠り島 at 2022-03-01 11:30
はじめまして! 小さい頃からの夢に向かって大学で専攻、または就職して、あれ?何だか違うぞ、と悩める人は多いと思います。しかし遠回りながら路線変更をしても、それまでの経験は微塵も無駄にはならないはず。人間、人生丸ごと試行錯誤のようなものですし。それにしても、5歳児30人とは! アメリカでは地域にもよるでしょうが、アベレージで私立なら12名程度、パブリックなら20名+程度でしょうか。子供達のことはいつまでも心配ですよね。
Commented by kotaro_koyama at 2022-03-01 18:12
> 眠り島さん
ご訪問とコメントどうもありがとうございます。仰る通り、どんな経験も無駄にはならないと思います。スティーブジョブズの有名なスピーチ "you can't connect the dots looking forward; you can only connect them looking backward" を思い出しました…

ほんと、冷静に考えれば5歳児30人って多過ぎですよね!
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by kotaro_koyama | 2022-02-28 04:21 | イタリア暮らし | Comments(4)

主夫と生活、ゴルフのこと。


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