遺伝するのは顔だけか

先日、ホームコースでジュニアの試合が開催された。ローマやトスカーナ地方からも子供達がやって来て、33名が参加した。

最近少しゴルフの腕が上達してきたし、よく知った自分の庭でのゲームとあって、Rikiには少々自信があったと思う。けれど、朝の練習場から思うような球が打てなかった。「なんで来る度にこう調子が変わるんだ!」はなはだしく不機嫌になった。(それは練習が足りないからだよ。だから皆、一生懸命練習するんだ...)そう思ったけれど、黙って見ていた。いざ本番になると、それでもなんとか、それなりのプレーをしていた。でもやっぱり8番ホールで大事故をやらかした。そして何よりパットが決まらなかった。結果は散々だった。

優勝した子は、最終ホールPAR4で8を叩きながら、1オーバーで回っていた。2位の子はまだ14歳だった。Rikiと彼らとの間には、恐ろしいほどの差がある。底の見えない深淵が横たわっている。誰かが言っていた。「ああいう子達はさ、フルタイムでゴルフしているんだ。"フルタイム”の意味分かるかい?毎日毎日ゴルフ場に来て、黙ってボールを打ち続ける... パートタイマーの子とはえらい違いさ...」

そんなフルタイムのジュニアだって、プロになれる可能性は低い。更に金を稼げるプロになれるか、と言えば、その確率は如何ほどか...

僕が息子に期待するのは、もちろん、そこではない。下手でもいい、才能がなくてもいい。始めたきっかけは自主的なものではなかったかもしれない。でも、何か一つ決めたこと、やり始めたことに、努力をする過程を学んで欲しいのだ。嫌なことから逃げないで欲しい。それがゴルフである必要はない。

努力、か... 僕が求めることは、昭和生まれのニッポン人過ぎるだろうか... しかし世の中には、お前の歳で、血の滲むような努力をしている奴らがいることを知っている。様々な分野で...

「僕はゴルフだけしている訳じゃない」

帰りの車の中、そんな言葉を返して来た息子に言いたかった。お前はゴルフ「も」あるいは「すら」していないだろう。好きで始めたドラムだって、レッスンの直前にちょっと叩くだけ。他に何をしているのか?

試合中、しばしば、自分の打ったボールに自虐的な言葉を吐き、クラブを叩きつけていたRiki。

「頑張って練習を積んでいる訳でもないのに、あんな態度をとるな。クラブを叩きつける資格なんかない。ただヘラヘラ楽しく笑ってプレーすればいい」

そう言って、この日の会話は終わった。

思えば、Rikiくらいの歳の頃、僕にだって誇れるものは何もなかった。何かに熱中して、そして努力していた訳でもなかった。だからこそ、自分を見ているようでイライラするのかもしれない。そして50歳を過ぎた今、「少年老い易く」を痛感している。

遺伝するのは顔だけか_d0036978_15324063.jpeg
闘ってみるか 遅くはないさ
泣いてもいいや お前となら

本当は、お前とそんな事を言ってみたい。



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Commented by Keiko at 2020-07-29 00:32
実は、今我が家の父親と息子は冷戦状態で、
どちらかと言うと一方的に父親が避けているのですが、
とにかくそういうことで、KotaroさんがRikiに対して取る態度やかけてあげる言葉、そして何よりその思い、うちの父親にもできたらなぁと思うのです。
Commented by kotaro_koyama at 2020-07-29 03:40
> Keikoさん
父vs息子、母vs息子、父vs娘、母vs娘... それぞれに特有の思いがありますね... そしてなかなか正面からぶつかり合う事ができないのかな...
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by kotaro_koyama | 2020-07-28 17:34 | ゴルフ | Comments(2)

主夫と生活、ゴルフのこと。


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