残響
2006年 03月 04日
ブーン、ブーン、ブーン。
あの音が、今でも頭の中で響き続けている。ブーン、ブーン、ブーン。
あの音が、今でも頭の中で響き続けている。ブーン、ブーン、ブーン。
満席のアリタリア航空。僕の前では、壁に取り付けられた小さな簡易ベッドの中で、1歳のMahoがスヤスヤと寝ている。横を見ると、妻が、苦しそうに体を丸めて無理に目を閉じている。
「イタリアへ行こうか」
「2人だけならさ、失敗して、貧乏になってもいいよね?」
そんな軽い気持ちで、日本脱出を着々と進めていたある日のことだった。『妊娠した』と、衝撃の報告を受けたのは。
驚きと戸惑い、そして喜びの間から心を突いた衝撃は、「え~、それじゃイタリアに行けないじゃない!」
でも、ダメと言われるとますますやりたくなるのが人間というもの。このまま諦めたら、棺おけに入る時、絶対後悔する。そんな気持ちにすっかり囚われてしまった。言葉もよく分からない国に、乳児を連れて行く勇気はないけれど・・・。でも、一歳になればなんとかなるかも。
そうだ、生まれてくるこの子が一歳になったら、会社を辞めて、イタリアへ行こう・・・。そして、一年。その気持ちを実行に移した、1996年8月。
輝く月明かりの下。翼がゆっくりと左に傾いた。オレンジ色の街の光が、ぽつぽつと、暗闇の中に浮かび上がってきた。
「あぁ、ついに来てしまった…」
ブーン、ブーン、ブーン。麻痺した頭の中で、飛行機のエンジンの音だけが鳴り響くのだった。

「イタリアへ行こうか」
「2人だけならさ、失敗して、貧乏になってもいいよね?」
そんな軽い気持ちで、日本脱出を着々と進めていたある日のことだった。『妊娠した』と、衝撃の報告を受けたのは。
驚きと戸惑い、そして喜びの間から心を突いた衝撃は、「え~、それじゃイタリアに行けないじゃない!」
でも、ダメと言われるとますますやりたくなるのが人間というもの。このまま諦めたら、棺おけに入る時、絶対後悔する。そんな気持ちにすっかり囚われてしまった。言葉もよく分からない国に、乳児を連れて行く勇気はないけれど・・・。でも、一歳になればなんとかなるかも。
そうだ、生まれてくるこの子が一歳になったら、会社を辞めて、イタリアへ行こう・・・。そして、一年。その気持ちを実行に移した、1996年8月。
輝く月明かりの下。翼がゆっくりと左に傾いた。オレンジ色の街の光が、ぽつぽつと、暗闇の中に浮かび上がってきた。
「あぁ、ついに来てしまった…」
ブーン、ブーン、ブーン。麻痺した頭の中で、飛行機のエンジンの音だけが鳴り響くのだった。

友人に教えてもらって来ましたー。困った、連続小説のようにハマってしまいそうですよー。早く次が聞きたいー!(私、野次馬っすかね?)
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読んでて鳥肌が・・早く先が知りたいです♪けど・・いろんな意味ですごい勇気ですね!言葉の壁、家族・・子供・・と。仕事とかは決まってたんですか??いい奥さんですねぇ~♪私だったら・・と考えると・・本当に素晴らしい奥様ですね♪つづき・・楽しみにしています。
ゆうこさん>ご訪問ありがとうございます。あんまり期待されても困っちゃうなぁ。えーっと、何を書こうか・・・。
serendipity_m72さん>「鳥肌」なんて、嬉しいですね。ありがとうございます。いつも言われます、「奥さまは偉い」。そんなに偉いかなあ?何も深く考えていなかっただけみたいですけど。(笑)
by kotaro_koyama
| 2006-03-04 00:01
| 回想
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Comments(4)

