散歩

Keiを予防接種へ連れて行った。

旧市街の小径を二人で歩く。青く晴れ上がった空。歩くことが気持ちいい。遠くに目をやると、アッシジの麓に霧がかかっている。ふと気がつくと僕は君の数メートル先を行っていた。振り返ると、君はポケットに手を突っ込み、見慣れた景色の中に新しい発見を探している。

横断歩道を渡る時、僕は手を差し出した。君が手をつないできた。渡り終わって、僕は手を離そうとしたけれど、君はしっかりと僕の手を握り直してきた。僕もしっかりと握り直した。

注射をされる時、怖いから手を握っていて、と言った。手を握ってあげると、僕の肩にその額を強く押し当て、しっかりと目をつむっていた。

予防接種が終わり、学校へ送って行った。二人で、手をつないで。

こんなこと、こんな風に手を握り合うこと、もう数えるくらいしか残っていないのだろうと思った。

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Commented by M,N at 2010-10-11 12:16
Kotaroさん、今でも充分すぎるほどだけれど、もっともっと優しくしてあげてくださいね。私は、父が外科医だったので忙しくて、沢山の時間を過ごせなかったけれど、手術の後、夜遅く帰ってからドライブに連れて行ってくれて、でも、何しろ夜だから、真っ暗の海とか、深夜のドライブインとか、それでもすごく嬉しかった。思春期になると父といるのは気まずくなって、二十代後半になってもそれが続いている時期に父が病気になり、60代で亡くなってしまったので、今でもすごく後悔しているんです。だからKeiちゃんがうらやましいな!MahoちゃんとKeiちゃんは女の子だから、パパに似ていると思います。一番わかりあえるはずの季節、大事にしてほしいなと心から願っています。
Commented by Meg at 2010-10-11 17:52
何だかとっても切ないパパの恋心ですね。
でもこのお気持ち、私も一緒です。
「だっこして~。」と言われると「もう大きいのに。」と思いつつ、
いつまでこんなに甘えてくれるのかと考えると、
ついつい・・・甘くなってしまうママの恋心なんですよ。
Commented by kotaro_koyama at 2010-10-11 22:59
M,Nさん:「これで充分」ということはないだろうから、仰るとおりもっともっと愛情を注いであげよう、表現してあげようと思います。なかなか簡単ではないけれど!
Commented by kotaro_koyama at 2010-10-11 23:02
Megさん:パパの恋心とママの恋心、同じようで微妙に違うんだろうなあ。「小さな彼氏」をつい甘やかしてしまう気持ち、想像するだけだけれどよく分かります。あの可愛さじゃ、なおさらだよね!
Commented by M,N at 2010-10-16 22:45
小山家の子供たちは、みんな、いい子ですよね。女の子は12歳以降、劇的に変わるから、少しさびしいですね。日本とは環境も違うから、パパとずーっと仲良く過ごせるといいなと、願っています。夜、お酒を頂きながら、このブログを見ているせいか、涙腺が刺激されちゃいます。Bodegas Tradicion のAmontilliadoの30年物を開けたところです。イタリアでは購入できると思うので、是非、記念日などにどうぞ!喉から食道を神が降りていくようです。ペコリーノ・ロマーノしかなかったけれど、あまりにも深い味わいに、何を合わせたらいいのかわかりません。
Commented by kotaro_koyama at 2010-10-19 00:48
M,Nさん: なぜだか、こちらの子供は大きくなっても、親とそれなりにちゃんと話をするし仲がいいような気がしますね。日本に比べると。それってただ単に家族で一緒に過ごす時間が長いのが主な理由だと思うのです。日本社会では、特に男親は、やはりどうしても息子や娘と共に過ごす時間が少なくて、それが思春期と共にちょっと難しい関係になるのかなあ、と。その点僕は四六時中子供たちと一緒なので・・・これからどうなるか実験です。
ワインは大好きですが・・・安ワインばかり飲んでます・・・
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by kotaro_koyama | 2010-10-09 21:37 | イタリア暮らし | Comments(6)

主夫と生活、ゴルフのこと。


by kotaro
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