男やもめに蛆がわき、女やもめに花が咲く

という訳で、この9月からボクたちは新しい生活をしている。ママは一人日本で、そしてボクたちはここイタリアで。事情は公開しないけれど、別に離婚した訳でも別居している訳でもない。ボクたち家族とは別の、とは言ってもやはり家族内の問題だ。

お父さんが単身赴任、というのはよく聞くけれど、お母さんが長期間不在でお父さんが家庭を守る、というのはあまり聞かない。少なくとも日本では。

もちろんイタリアでも「奥様はどうしたの?え!そうなの・・・たいへんねぇ」とこの状況を珍しがられるし、心配もされる。でもこの国、こんな男やもめでも、肩身の狭い思い、というか、必要以上に注目はされることはない。学校の送り迎えに来る親の半分はお父さんたちだし、習い事の送り迎えの担当も、その多くがお父さんたちだからかもしれない。

Rikiの同級生エネアのお父さんの存在が嬉しい。奥さんはローマ近郊でアグリツーリズモを経営していて、週のほとんどが不在。だから子供の側にはいつだってお父さんが一人だ。近所のそんな存在が妙に心強く、ホッとする。周囲がこうだと、子供たちが好奇の目で見られることもないのだ。

「心配」してくれるのは、近所のおばちゃん達だ。バールのおばちゃん、肉屋のおばちゃん、八百屋のおばちゃん。このおばちゃん達、「男やもめ」を気遣ってか、以前にも増して優しい。手間が省けるよう丁寧に下処理をしてくれる肉屋のおばちゃん。新しいレシピを教えてくれる八百屋のおばちゃん。子供たちの将来を心配してくれるバールのおばちゃん・・・ お父さん仲間と優しいおばちゃん達に支えられ、ボクは毎日を過ごしている。

ところで、「やもめ」という言葉。未婚、または離婚・死別して一人で暮らす男女を指すらしい。だから正確にはボクは男やもめではない。子供たちとも一緒だし。

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Commented by cathy at 2010-10-01 14:08 x
一年もしないうちにたった二週間ぐらいですが、我が家にも同じ状況が訪れます。MaoちゃんとKeiちゃんと同年ぐらいの娘ふたりとパパ。ゆで卵もまともに作れないパパを高校生の娘がどこまで支えられるか。。。不安ですが、きっと良い意味で家族が成長するはず。チャレンジですね。
Commented by kotaro_koyama at 2010-10-01 15:47
cathy:へぇ!どちらで何をして花を咲かせるのかな?その二週間、パパと娘二人にとって貴重な時間、いい経験になるだろうね!
Commented by Meg at 2010-10-01 17:21 x
先日はお誘いありがとうございました!
ペルージャでは、それはそれは珍しい日本人パパが3人も揃い、
我が主人も何だかとっても嬉しそうでした。
「日本人パパ3人組」が結成されたので、
私も何処かで花を咲かせに出掛けても大丈夫そうですね!?
では、また近い内にPizzaでも行きましょう!!
Commented by kotaro_koyama at 2010-10-01 17:25
Megさん:こちらこそ、楽しかったです。子供の面倒はボクたちが見ますので、どうぞ素敵なお花を咲かせにお出かけくださいませ!
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by kotaro_koyama | 2010-09-30 19:34 | イタリア暮らし | Comments(4)

主夫と生活、ゴルフのこと。


by kotaro