未来予想図

『学校を9月30日以降に? ジェルミーニ大臣は前向き。北部同盟は反対』

ネットサーフィンをしていると、新聞のこんな見出しが目に飛び込んで来た。まさか・・・。



未来予想図_d0036978_132220.jpgいや、そのまさかだった。現在でも十二分に長いイタリアの夏休み。毎年6月中旬から9月中旬まで、実に3ヶ月も続く。それを更に延ばそうという与党第一党からの提案なのだった。法案の理由を聞かれた教育大臣のコメントが利いている: 『9月はバカンスに最適の季節ですから』

夏休みを延長すれば家族のバカンス期間も延び、観光業の掘り起こしになると言いたいらしいのだ。教育・研究費を大幅に削減する教育改悪で、公の場に顔を見せる度に激しくデモ・抗議を受けるジェルミーニ教育大臣。この新たな法案も悪い意味の経費削減、国の未来を担う子供の軽視と思えて仕方がない。

『共稼ぎの家庭は子供をどこに置いておくんだ!』 『EU協定の年間最低200日に抵触する』 等々、各界からの批判の声は既に上がっている。第一、連立政党を組む極右の北部同盟は反対しているらしいから、このまま法案がすんなり可決するとは限らないのだが・・・

ストレスいっぱいの日本の教育システムにも疑問はあるし、若者の間に広がる閉塞感は失業率の高いイタリアよりもむしろ日本の方が強い気がするけれど、こんなニュースを耳にする度、どうもこの国で暮らす若者の未来に明るい色が見えてこない。描けない。

未来予想図_d0036978_0193128.jpg
        (撮影: Kei)
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by kotaro_koyama | 2010-05-25 01:16 | イタリア暮らし | Comments(0)

主夫と生活、ゴルフのこと。


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