Maho20歳、Kei17歳、Riki12歳。イタリアで、一部ニッポンで、スクスク成長中。
by kotaro
<   2007年 12月 ( 7 )   > この月の画像一覧
アタマがあるなら・・・
d0036978_63152100.jpg日経NETで、こんなコラムを読みました。

「日本人はバカになったのか?」遥洋子

マニュアルに沿ってでしか動けない日本人が増えて、まともなコミュニケーションが取れなくなってきていることを嘆いておられる訳ですが、この遥さんのような経験、多かれ少なかれ誰でも味わっているのではないでしょうか。特に大手チェーン店などで働く店員さんは、何も考えずマニュアルに沿って動いている人が多くて、ボクも日本へ帰る度に、びっくりしたり、がっかりしたりします。みんな笑顔で挨拶をしてくれ、丁寧に注文を繰り返してくれたりしますが、そこからはまさに「個性」と「会話」が消滅しています。

マニュアルや決まりを作って、それを守ることは、社会や組織を効率よく運営していく上で大事です。でも日本の場合、その中であまりにも個人の意志や考えが打ち消されているのが問題だと思うのです。いえ、真の問題は「自分の頭で考えない」人が増えていることでしょうか。マニュアルに書かれていないことを要求された時に対応できない、自分の頭で判断することができない人があまりにも多いのです。

日本の子供たちは、こちらの言うことを、おとなしく、よく聞いてくれます。でもそれは、「言われないとできない」「言われたことしかできない」ことの裏返しでもあるようです。そんな子供たちがいつしか、自分の頭を使って判断することができない、マニュアル人間になってしまっているような気がするのです。


イタリアに暮らしていると、日本で生活するよりもより「生きている」実感がします。それは外国人としてある一定の緊張感を持って暮らしているからかもしれませんが、ここでの日常生活には「コミュニケーション」が存在するからだと思うのです。とは言っても、別にレベルの高い会話を毎日交わしている訳ではありません。ただ、イタリアでは「個」と「個」のぶつかり合いを日々感じ取ることができるのです。イタリアにだってマニュアルに沿って働かなければいけない人がたくさんいます。でもここでは、それを超えてそれぞれの個性が押し出されているのです。

イタリアという国やイタリア人には、がっかりさせられたり、怒りを覚えたりすることが実に多いです。マニュアルに従い、組織を作るのがとても下手な国民です。でも、個々の「適応力」に関しては、間違いなく日本人より上でしょう。不測の事態に動じず、自分なりに頭を働かせて問題を解決することに関してはかなり優秀なのです。もっとも、こんな予測不能の国で生まれ育ったら、そういう人間にならざるを得ないかもしれませんが。

オトナしい子供たちが、マニュアル人間になって、組織を円滑に運営する日本。
オトナの言うことを聞かない子供たちが、個性豊かに成長して、組織が機能しないイタリア。

我が子供たちはどんなオトナに・・・
[PR]
by kotaro_koyama | 2007-12-24 06:39 | 比較文化
男子、厨房にて。
d0036978_23235792.jpgむかし、帝国ホテル料理長だった村上信夫さんが書かれた本に『楽しいフランス料理』というのがありました。大学生になりたての頃、何故か料理に興味を持ったボクが初めて手に取った料理本です。

写真も挿絵もないその文庫本をめくりながら、それまで見たことも聞いたこともなかった西洋料理に想像を膨らませて作ったモノは、今思い出せば、決していい出来だったとは思えません。でも、そんな息子の手料理を父は黙って平らげ、母は「おいしい、おいしい!」と素直に喜んでくれたものでした。

調子に乗ったボクがその次に買ったのは、『ポールボキューズのフランス料理入門』。当時5000円位したこの豪華本はフランス語からの翻訳でしたから、日本ではなかなか手に入らない食材がたくさん出てきました。子牛肉、ウサギ肉、ポワロー・・・
『信頼できる肉屋に〜を注文しておく』なんていうくだりにはすっかり感動してしまい、外国へのあこがれが膨らんだものです。

あれから、色々な本を読んだり、テレビを見たりしながら、料理の腕はそれなりに上達しました。そして、イタリアの我が家の近所にはまさに『信頼できる肉屋』があります。子牛肉が、ウサギ肉が、手に入ります。台所は新鮮なポワローやハーブ類で溢れています。

あの小さな文庫本は、油でシミだらけになった末にどこかへ行ってしまいました。でも料理への情熱、いえ、何より食べてもらう人への愛情の大切さを教えてくれた村上さんのやさしい語り口はボクの心に深く残っていて、今、この豊富な食材を前に台所へ立つと、とても幸せな気持ちになるのでした。
[PR]
by kotaro_koyama | 2007-12-23 00:05 | 料理とレシピ
理想の街
d0036978_22472425.jpg経済紙il sole 24 oreが毎年恒例のQualità della vita(生活のクオリティー)を発表しました。イタリアの103都市を、豊かさや、ビジネス、環境、治安、人口、文化、余暇の充実度など、いくつかの側面から評価したイタリアの街の順位表です。2007年度の第1位に輝いたのは、Trento(トレント)でした。

『生活の質の高さ』の順位表ですから、やはり経済的な側面が重視されています。したがって、ここでもやはり南北の格差が浮き彫りになっていました。上位に名を連ねるのはボルツァーノ、アオスタ、ベッルーノといった北部の町ばかり。最下位の汚名はシチリア島のアグリジェントでした。ちなみに前年度1位のシエナは、7位に後退。我が街ペルージャは45位・・・。

でもこの順位表、必ずしもそこに暮らしている人たちの気持ちを反映しているようではありません。第51位の街、インペリアの住人が、自分たちの暮らしに一番満足しているということですし、第6位のミラノなんて、住人は皆文句ばかり言っています。仕事の機会は多いし、便利でお洒落な街かもしれないけれど、ボクだってミラノに住んでみたいと思いません。

『生活の質』ということと、『理想』とはちょっと違うんでしょうね。この調査で、イタリア人が住んでみたいと思う街のトップは、国内ではフィレンツェ。外国ではパリだったそうです。フィレンツェは、『生活の質』でも11位と高順位ですから、かなり理想に近い街と言えるのかもしれません。

あなたが住んでみたい夢の街はどこですか?
[PR]
by kotaro_koyama | 2007-12-17 23:15 | イタリア暮らし
冬の時代
d0036978_22413211.jpg12月13日付The New York Times紙の記事は、イタリアにちょっとした衝撃を与えたようです。

『料理、ファッション、デザイン、美術・・・ あらゆる面で世界から愛されるイタリアなのに、イタリア人自身はこの国をちっとも愛していない。 "malessere"(不安)が、経済、政治、社会生活全般に蔓延して、イタリア人は、自分たちのことを西ヨーロッパの中で一番不幸せな国民と感じている。イタリアは、希望よりも不安ばかりが募る冬の時代に入った』

こうした内容で始まる一面扱いの長い記事。「衝撃」と言っても、そこに書かれていることは本当のことばかりでした。新聞Corriere della Seraのsondaggio(アンケート)結果を見ても、実に91%の人がNYT紙の言っていることは正しいと認めているのです。でも、自分ではよく分かっていること、痛い所をつかるとつい反論してしまいたくなるのは人間の性のよう。「そんなことはない」イタリアの大統領は、この記事にわざわざ反論をしていました。

記事に関連して、イタリア国民の不満を代弁するコメディアンBeppe Grilloへのインタビューも合わせてご覧下さい。

NYT紙の指摘は続きます。

『ローテクな生き方は観光客には美しく映るかもしれない。しかし、そこに暮らす国民にとってはどうだろう?インターネット普及率、給料、経済成長率、外国からの投資は、EU諸国の中でも最低水準にある。一方で、年金、財政赤字、政府機関にかかる経費は一番高いのだ』

イタリアが抱える問題は他にもあります。機能しない司法制度。言論の自由度が低いメディア。汚職。マフィア。脱税。流入し続ける移民に戸惑う社会。低い出生率と多数の高齢者。雇用不安。大学を出て30歳になっても安定した職がみつからず親元で暮らす若者が多い一方で、海外へ流出していく優秀な頭脳・・・

『国民のフラストレーションは、グローバル化した世界が急激に変化しているのに、居座り続ける古い社会のシステムに縛られてそのスピードについていけないことだ・・・このままでは、栄華を極めたベネツィア共和国と同じ運命をたどることになる。世界で一番美しかった国が、経済力を失った後、『無数の観光客に踏みつけられた美しい死体』に落ちぶれてしまったあの歴史だ。気をつけないと、イタリアは本当に観光客と年金生活者だけが暮らす国になってしまう・・・』

今朝、ペルージャには初雪が降りました。
amore, cantare, mangiare... 一昔前、明るい太陽に照らされ輝いていた美しい国は、ボクにとっても不満と不安が満ちる現実の国になりました。NYT紙が差し出した鏡に映る今日のイタリアは、化粧が落ちた灰色の素顔。

子供たちの顔を見ると、寒さが一層身に凍みます。
[PR]
by kotaro_koyama | 2007-12-15 22:46 | イタリア暮らし
あっと言う間に。
d0036978_154077.jpgRikiが4歳になりました。

近所の八百屋さんにも、「え~!昨日生まれたと思ってたのになぁ・・・」って言われたけれど、本当に時の経つのは早い。まさに矢の如し、です。

この一年間で大きく成長したRiki。幼稚園にもすっかり慣れて、大好きになりました。仲のよいお友達のお家に、一人で遊びに行くようにもなりました。イタリア語も、日本語も、とっても上手になりました。アルファベットも覚え始めているようです。

巣立ちを間近に控えた雛のようなRiki。親鳥の心情は・・・
[PR]
by kotaro_koyama | 2007-12-14 01:53 | 子育て
将来は?
R_bridgeさんを真似て、ボクも妄想してみました。「自分の子供がこんな雑誌の表紙を飾ったら・・・」

d0036978_20124331.jpg
自慢の息子が、タイム誌のMan of the year「今年の顔」に選ばれるなんて悪くないじゃないですか。

d0036978_20133816.jpg
偉業を成せないのなら、モテモテの美男子も悪くないよね。

d0036978_20144193.jpg
でも、モデルにするならやっぱり女の子か。

d0036978_20141657.jpg
いやいや、オトコはやっぱりカネ、じゃなくて中身ですよ、ね。
あっ、「中身」が大事なのは女の子の方だっけ?

d0036978_2015886.jpg
あ、Mahoちゃん。そんな所であなたはいったい何を・・・。

お父さんは、今からとてもとても心配なんです。


はい、そこの親ばかさん。あなたも夢を膨らませてくださいませ。ボヤボヤしているうちに、子供たちはすぐにフツーのオトナになっちゃいます。今のうちです。もちろん、自分の顔で遊んで、成し得なかった夢に想いを馳せたっていいのですが。

[PR]
by kotaro_koyama | 2007-12-10 19:05 | 子育て
お約束
d0036978_1938753.jpgイタリア滞在にも年期が入って来たというわけで、先日、carta di soggiorno(カルタ・ディ・ソッジョルノ)なるものを申請しました。定期的に更新しなければいけない通常の滞在許可証と違って、無期限の滞在が許される代物(らしい)です。

「先日」といっても、申請したのは夏休み前の6月、もう5ヶ月前のこと。その後、何の音沙汰もなかったのは案の定。イタリアの、こうした公的手続きの時間感覚は常軌を逸していますから。そしてボクは、もうその異次元の世界に慣れたイタロジャッポネーゼだと自信を持っていたんです。

でも・・・

一昨日、夜中の3時半。突然、携帯電話のメッセージ着信音が響きました。何事かと思えば、滞在許可証手続きに関する出頭日時のお知らせ。

"Comunichiamo convocazione il 30/06/2008 alle 09:16 per integrazione..."

「ん?6月30日って・・・え〜、来年の!?」
「9時じゅうろっぷん!?」

寝ぼけ眼で何回読み直しても、来年の6月30日9時16分。コンピュターを使って自動処理されているのでしょうが、それにしても半年以上も先の、分単位の呼び出しなんて。守れるわけのない約束をどうしてするのでしょう。そんな約束をどうして夜中に送ってくるのでしょう・・・。この国、やっぱりどこかヘンです。そして、この感覚についていくためには、ボクにはまだまだ修行が必要なようです・・・。
[PR]
by kotaro_koyama | 2007-12-05 19:58 | イタリア暮らし


カテゴリ
子育て
バイリンガル
旅行
比較文化
イタリア暮らし
スポーツ
料理とレシピ
日本放浪
回想
ビデオ

お気に入り

フォロー中のブログ
 フランス生活便り
写真のこと
食いしん坊の日記
スマイル&ショット
楽子の小さなことが楽しい毎日
R's memorandum2
フィレンツェ田舎生活便り2
*ちょっとコーヒーでも*
HEROのアナログな生活
絵本の王国 - IL ...
アンジェリーナのちょっと...
くーまくーま3
グルグルつばめ食堂
* Avanti * ...

以前の記事
2016年 04月
2015年 09月
2015年 07月
2015年 01月
2014年 12月
more...

その他のジャンル

ブログパーツ

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧