病院で

ここはイタリア、カルチョの国。子供たちの間でも、数人集まればすぐにボールの蹴り合いが始まります。昨日も長女の友人が集まり、ご覧のような風景が。女の子だって負けていません。男の子に蹴りを入れるのも当たり前。娘も楽しんでいたのですが…
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ゴールキーパーをやっていた娘。年上の子の強烈なシュートを防ごうとして、手首を骨折しまったのでした。泣き止まない彼女を連れて救急病院へ行くと、「あら、折れてるわね」とあっさり。

久々の病院でしたが、相変わらず機能していませんでしたね…。「機能していない」のは、技術の部分ではありません。オーガナイズがまったくなっていない。もっとも、これは病院だけの話ではありませんが。

レントゲンを撮りに行けば、担当技師がいない。待てど暮らせど帰ってこない。「あっ、やっと来た」と思ったら、ゆっくり、ゆっくり。人間そこまでゆっくり歩けるものか、と思うくらい。レントゲンを撮り終えてからも、書類を受け取るのに待たされる、待たされる…。書類をやっと受け取ったら、また救急病棟へ戻って、それから…

イタリアのいい加減さは、でも、「人間らしさ」と裏腹と思うのです。

救急病棟に車を横付けしたまま、1時間以上放って置いても何も起こりません。看板をよく見ると、「理論的には」自家用車が駐車できないばかりか、進入も禁止されているようなのですが。何も起こらないのは、「そりゃ仕方ないでしょ」ってことなんです。

ギプスを作りに行けば、鼻歌交じりの技師は、冗談ばかり。ギプス作成の途中で、同僚に冗談を言うだけの為に廊下に消えていってしまいます。置いてきぼりの娘も、「???」

でも、彼は決して子供を飽きさせません。次から次へと娘に話しかける。実に子供の喜ばせ方が上手い。そして、これはいつも感じることですが、イタリアの大人って、「子供と直接」話をするんですよね。同伴の僕が会話に割って入っても、無視されます。横にいる親に気を使う日本との大きな違いです。

イタリアの「人間臭さ」と、日本の「オーガナイズ力」がうまく交じり合ったらいいなあ、と改めて思わされた一日でした。
Commented by くまさん at 2005-05-08 21:26 x
koyamaさん、こんばんは∈^0^∋
お嬢様大丈夫ですか?
本当に、おっしゃる通りですね。イタリアって不思議な国ですよね。芸術的な良いものをつくるとか、技術はあるのだけれど・・・。日本の常識をもって、行動すると大変なことになりますね。病気とかけがの時は、イタリア流だと不安ですね。
 くまさんでした。ではでは(^.^)/~~~
Commented by kotaro_koyama at 2005-05-09 01:56
くまさん、ご心配ありがとうございます。
昨夜は痛がっていましたが、落ち着いたようです。初めてのギプスの上に落書きをしたり、今は逆に楽しんでいますよ。(笑)
Commented by kotaro_koyama at 2005-05-18 00:04
miharuさん、コメントありがとうございます。
オーガナイズがなっていないのは、何も医療関係に限ったことではないのですが、病気・怪我って、患者としては大なり小なり急いでますからね。。。
機会があれば是非、日本の組織力を彼らに教えてやってください!
Commented at 2005-05-18 21:09 x
ブログの持ち主だけに見える非公開コメントです。
Commented by kotaro_koyama at 2005-05-18 21:19
miharuさん、恥ずかしいなんて、素晴らしい夢をお持ちなのに!
でも、ご意向に従い非公開にしました。またお寄りくださいね!
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by kotaro_koyama | 2005-05-08 19:26 | 比較文化 | Comments(5)

主夫と生活、ゴルフのこと。


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