Maho20歳、Kei17歳、Riki12歳。イタリアで、一部ニッポンで、スクスク成長中。
by kotaro
遠い春
日本への出発まで二週間を切ったMaho。片道切符はもう購入してしまった、校長先生へは正式に転校願いを提出した、と、どんどん現実に追いつめられている娘。でもこちらの高校へはまだ通い続けている。学校に行けば友達に「何しに来てるの?俺だったら学校なんか来ないで遊びまくるけど!」なんて言われているらしい。先生まで「本当に日本へ行くのね。じゃあもう成績なんてどうでもいいわね」なんていう調子だとか。

親としては、せっかくまだイタリアに居るのだから、最後の最後まで一日一日を全力で生きて欲しい。勉強も、遊びも。このままずっとイタリアの学校に通い続けるような気持ちで過ごしなさい、などと理想の高い要求をしてみる。でも周囲がこの調子じゃ、特に勉学へのモチベーションが上がらないのは致し方ない。かと言って「遊びまくってやる」と割り切れるでもない。十五年、いや彼女の人生すべてを過ごしたこの街に後ろ髪を引かれる思いで一杯、宙を見つめて毎日を過ごしている。四月から始まる新生活への期待に胸を膨らませる、という雰囲気では決してない。

帰る前に、友達を呼んでさよならパーティをしたいと言う。まあそれはそうだろう、協力してあげよう、と思うのだが、本人の気持ちを考えると涙のパーティになりそうでなんだか乗り気がしない。今日も仲良しのジュリアと、ああでもないこうでもないと企画している。どんなパーティをしたいのかと聞けば、時間は夕食後、九時から始めたいと言う。こちらは午後四時くらいから可愛くやればいいと思っていたのだが、そんな「子供の時間」じゃお話にならないらしい。それじゃ誰も踊らないと言う。ああ、踊りね。音楽、DJ、か。もうKeiやRikiのような歳じゃないのだ。大人の気分で、真夜中まで。

悲しき祭りの企画、迫り来る出発。本当は、四月から苦労しないように少しでも日本語の準備をしたいところなのだけれど、この不安定な少女を前に、父はこれ以上何も言えない。

d0036978_13755.jpg

[PR]
by kotaro_koyama | 2011-03-05 01:07 | イタリア暮らし
<< よそ者たち 罠 >>


カテゴリ
子育て
バイリンガル
旅行
比較文化
イタリア暮らし
スポーツ
料理とレシピ
日本放浪
回想
ビデオ

お気に入り

フォロー中のブログ
 フランス生活便り
写真のこと
食いしん坊の日記
スマイル&ショット
楽子の小さなことが楽しい毎日
R's memorandum2
フィレンツェ田舎生活便り2
*ちょっとコーヒーでも*
HEROのアナログな生活
絵本の王国 - IL ...
アンジェリーナのちょっと...
くーまくーま3
グルグルつばめ食堂
* Avanti * ...

以前の記事
2016年 04月
2015年 09月
2015年 07月
2015年 01月
2014年 12月
more...

その他のジャンル

ブログパーツ

ファン

記事ランキング

ブログジャンル

画像一覧